院長のぐぶやき「しくれのんどりーむ」

箱根駅伝(復路)

2015年1月 3日 |

  正式名称は「第91回東京箱根間往復大学駅伝競走」です。略して「箱根駅伝」です。最近は「駅伝」は「EKIDEN」と表示され、国際的にそのすばらしさが認識されています。パパは、毎年、箱根駅伝を観るんです。そして泣くんです。だって、すばらしいことではないですか。自分のため、家族のため、母校のため・・・なにかのためにひたすら歯を食いしばって試練を乗り越え努力をして憧れの箱根駅伝の切符(20校+関東学生連合、計21チーム)を手にしたエリートたちが、必死になって、より早くより強く走り続けて、魂のこもった「襷(たすき)」をつないでいくんです。そこには感動があります。すばらしいいことです。

  戸塚中継所(第8走者から第9走者へ)で時計を見る大会関係者。無情なピストルの轟音と共に繰り上げスタート。対象になったのは、全21チームのうち 2チーム、関東学生連合と拓殖大学。繰り上げスタートしてしばらくして拓殖大学の第8走者が顔をしかめてタッチする次走者がいない中継所に走り込んできます。大観衆が声援を送ります「頑張れ~」「よくやった」。母校の襷を右手に握りしめて第8走者は燃え尽き、そして泣き崩れます「申し訳ない」「申し訳ない」・・・駅伝は想いを込めて襷をつないでいくスポーツです。襷をチームメイトにつなげなかった無念さ。それを知っている大観衆は、大きな拍手で彼の力走を讃えます。よくやった、よくやった・・・

  創部100年、14年ぶり 4度目の優勝を目指した古豪早稲田大学。ライバル校は明治大学。第8走者がそれぞれ母校の名誉を背負って競い合います。明治大学4位。早稲田大学5位。もうすぐ戸塚中継所、追っていた早稲田大学が迫ります。明治大学に並んだ、交わした、早稲田大学 4位浮上。明治大学が盛り返す、明治大学が早稲田大学を交わして再び 4位へ。激しいデッドヒート。早稲田大学 4位へ。再び明治大学が抜き返す 4位。両校の意地と意地がぶつかり合います。早稲田大学が抜き返した、そのままスパート、明治大学が追う。激しい戦いです。戸塚中継所、先に早稲田大学が襷をつないだ、僅か 3秒遅れで明治大学がつないだ。大歓声・・・

  鶴見中継所(第9走者から第10最終走者へ)。ここでも繰り上げスタート。無情なピストルの轟音と共に 5チームの第10走者がきれいな母校の予備襷を肩にかけて走り出しました。本来の襷には、この駅伝に関わった多くの人々の励ましの文字が書き込まれ、そして、各走者の汗と涙がしみ込んでいないといけないんです。きれいな乾いた襷ではだめなんです。関東学生連合、拓殖大学、日本大学、神奈川大学、初出場創価大学。予備襷を肩に第10最終走者が出ていった後、日本大学の第9走者が走り込んできます。大歓声、声援・・・中継所で泣き崩れる第9走者・・・

  東京・大手町のゴール地点。やりました、青山学院大学、初優勝です。91回の箱根駅伝の歴史の中で、初優勝、それもとてつもなく凄い記録で優勝しました。10時間49分27秒。10時間50分を切るということは、凄いことなんです。原監督、就任11年目で箱根駅伝優勝です。おめでとう、青山学院大学。3年前、東洋大学が 10時間51分36秒で優勝した時は、当分破られない大記録と言われましたが、それを破っての大・大記録です。おめでとう。

  2位は、常勝、王者などと言われ続けている駒沢大学。この駒沢大学、前日往路最終5区で走者にアクシデント。脱水と低体温症で地面に手を何度もつきながら、なんとか往路ゴールにたどり着きました。その駒沢大学、復路は地力を発揮して堂々の 2位です。3位・明治大学、4位・東洋大学、5位・早稲田大学・・・

  注目のシード権争い(第10位以内)。大東文化大学が第10位で滑り込みました。シード権を獲得する、しないは、大きな違いなんです。シード権がないと、予選会からの出場となります。シード権を獲得すると、予選会を気にせず余裕の調整ができるんです。

  第9走者から 8番手で襷を受け取った中央大学第10走者。楽々シード権獲得かと思われたが、足にアクシデント。個人レースならば、棄権するような状況で走り続ける。東京・大手町のゴールにたどり着いた時は、最後尾でした。シード権をのがし、足の痛みに耐えながら、だましだまし走り続けて、歯をくいしばりながらゴールへ。どうして、そこまでするのか? 無理をせず、やめればいいのに・・・。そう思いながらも、頑張れ、遅くてもいいからゴールまで襷を運べ、と応援する自分がいます・・・

  双子ランナーがいます。村山兄弟、兄は駒沢大学4年、弟は城西大学4年生。常に、兄の背中を追いかけ続けてきた弟。今回、花の第2区で兄弟が対決しました。いつも負けていた弟が、記録で兄を上回って区間第4位。この兄弟が、宗兄弟のようなマラソンランナーに成長していくか、楽しみです。

  青山学院大学で往路第5区(山登り)を走った神野大地が素晴らしい記録を残しました。新「山の神」と呼ばれる力走でした。山の神と言えば、初代山の神・今井正人(順天堂大学)2005年、2006年、2007年、第2代山の神・柏原竜二(東洋大学)2009年、2010年、2011年、2012年、そして、今回の神野大地(青山学院大学 2年)。今回の大会で一躍、時の人になりました。来年、さ来年の走りに期待します。

  第91回箱根駅伝。13:50 余韻に浸っていると、隣りで寝息が・・・。朝からリビングに毛布を敷いて、枕を 2つ積み上げて寝ころんでテレビ観戦するパパの視野をなんども遮ってスポーツ観戦を数時間にわたって妨害していたトレジャーくん、やっとソファーでお昼寝を始めました。もっと、早く寝てくれればよかったのに・・・

  年末年始のパパの楽しみは「NHK紅白歌合戦」と「箱根駅伝(東京箱根間往復大学駅伝競走)」です。あ~そうそう、キ・ン・パ・イ(金杯)もね。

 

 

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