〔兵庫県精神科診療所協会マンスリー2018年2月号 No.526〕リレー随筆 原稿
リレー随筆
「健康であることがいちばん」 うえさかメンタルクリニック 植坂俊郎
加古川市のとよだクリニック豊田裕敬先生からバトンを戴きました。神戸市東灘区、阪神御影駅前のひっそりとした阪神電車高架下で平成25年8月6日に開院して 4年半経ちました。のんびり細々とやっています。
開業後に起こったことで一番の想い出といえば、股関節人工関節置換術を両側一度にやったこと。通常は片方を手術して、リハビリを行って機能がもどってから、次に3~6ヶ月後にもう一方を手術するものですが、無知であったことと早く日常診療に復帰したい強い思いから「年末年始のお休み期間に、両側一度に出来ませんか?」。その病院は、すみやかに人工関節置換術を行って、すみやかに退院させることで有名でした。いい評判も、わるい評判も聞きますが、私の場合は、全てがうまくいきました。とても幸運でした。
平成27年12月20日(日)ポートピアホテルで 5年に 1度の精神保健指定医講習会を受講しました。どうしても出席しなければならないので、杖2本ついて痛みをこらえながら会場へ向かいました。移動に時間がかかりトイレにいくにも大変です、念のため間に合わなかった場合に備えてリハビリパンツをはいていきました。幸いお昼休みにゆっくり時間をかけていけたのでリハビリパンツを濡らさずにすみましたがとても不自由でした。席を最後部席に替えてもらってじっとしていると、コーヒータイムに同期入局の川越病院工藤系子先生がコーヒーを持ってきてくれました。水分取りすぎてトイレが近くなったら困るなあと思いながら温かいコーヒーを美味しく飲んだことを覚えています。
翌12月21日(月)入院当日に約4時間かけて両側股関節人工関節置換術。手術翌日からリハビリ開始、第13病日(平成28年1月2日、土曜)退院。2日間自宅静養して 1月5日(火)から診療開始。年末年始のお休みを使って入院したため実質6日診察を休んだだけでした。我ながらあっぱれと言える早期診療復帰でした。
約3週間、椅子に座って両股関節部をアイスノンで冷やしながら診療、1月30日(土)運転許可。毎週土曜日午後、リハビリに通い、3月26日(土)リハビリ終了。4月から杖なしで暮らすようになり、全くふつうの生活にもどりました。さらに夏頃からは股関節の筋肉を鍛えるために自転車に乗るようになりました。平成27年11月9日取得した身体障害者手帳(3級)も手術1年後の平成29年1月4日返却しました。「高速道路利用料金のETC割引、これで受けられなくなるなあ」ふとそんなことを考えたものです。
五体満足、元気になって、健康で働けることの素晴らしさを再認識しました。平成29年12月9日(土)1年ぶりに受診して両股関節のレントゲン写真を撮り経過良好であることを確認して貰いました。主治医の先生に「もう何をしてもいいですよ、ゴルフでも何でもして下さい」と言われて、ゴルフをしない私はにっこり笑って心の中で「実は一輪車に乗る練習をしたいんですけれど~」(ちょっと調子に乗りすぎ)。
健康であることの素晴らしさを噛みしめながら暮らす日々。現在の楽しみは、幼稚園年長組の息子と遊ぶこと。57歳で子宝に恵まれた私は63歳、息子は6歳。パパは息子に「トレジャー」という愛称をつけてその成長を眺めて楽しんでいます。強迫的なパパは、何でも回数を数えて一行日記に記録します。一緒に入浴した回数 1109回、一緒に映画を観た回数 8回、一緒に釣りに行った回数 41回、一緒にUSJに行った回数 40回・・・さて何歳まで息子はパパとお風呂に入ってくれるんでしょうか?・・・・・
いつも兵精診の先生方には大変お世話になり感謝しております。今後とも宜しくお願い申し上げます。次回は、丹波市のカドノ診療所石井辰二先生にバトンを引き継ぎます。
沢ノ井マンション1階
うえさかメンタルクリニック
院長 植 坂 俊 郎
Cyclennon Point : 14(0) 180207 DAY 1070 Heart & Romanticism by CyclennonDream
塩野七生を読もう 『ギリシア人の物語II ー民主政の成熟と崩壊ー』 ~p.90
第28回東灘区多職種連携会議「こぶしの会」
平成30年2月7日(水) 20:00~21:30 会場:東灘区医師会館 3階ホール
「食支援」について多職種で考えよう
演題:「在宅での食支援に向けて、歯科医師ができること ~いつまでも、おいしく安全に食べるために~」
講師: 一般社団法人兵庫県歯科医師会理事
養父市国民健康保険・大屋歯科診療所所長・砂治國隆先生
とっても寒い夜でした。